「立ってギターを弾くときのポイントを、画像付きで解説してほしい!」
というコメントを頂いたので、それに答えていこうと思います。
なぜ、立つより座った方が弾きやすいのか?
あなたは、座ったときの方が、立ったときよりも弾きやすいと思います。
その理由について考えてみたことはありますか?
そもそも、なんで座るとギターが弾きやすいんでしょう??
下の写真を見てみましょう。
座ってギターを弾いているときって、ギターが太ももの上に完全に乗っかっていますよね。
ギターの下側のくぼみが、ちょうど太ももの上にフィットする形になってます。
さらに、脇腹~肋骨のあたりにもギターが触れています。
つまり、座っているときは2つの支点でギターを支えているんです。
この状態だと、ギター自体は両手を離しても安定しています。
だから右手も左手も自由に動かすことができるんです。
・両手が自由に動かせるとき、ギター弾きやすい
・ギターが固定されてれば、両手が自由
つまり、ギターが固定されてれば弾きやすいんですね。
(※座って弾くと手元をのぞき込みやすいのもポイントです)
それでは、立ってギターを弾くときはどうでしょうか?
太ももの上にギターが乗せられないので、どこで支えたらいいか分かりません・・・(^^;)
あと、手元もなんだか見づらい・・・
まとめると、
- 座って弾いた方が支点が多いから、自然と安定するような仕組みになっている
- 立って弾くときは、どこでギターを支えたらいいか分からないから安定しない
- 立つことで手元をのぞき込みづらくなる
これが、立ってギターを弾くのが難しい理由です。
でも実際、立ってギターを弾いていても、うまい人は全然弾きづらそうじゃないですよね。
なぜなんでしょうか?
立ってギターを弾いても弾きづらくない2つのコツ!
立って弾くときのコツは、大きく2つあります。
1:ギターを高めに構える
まず試してもらいたいのは、これ。
よくいろんなサイトで言われるやつです。
ストラップを高くすると、座った時と立った時でギターの位置が変わらなくなります。
つまり、立ってもギターの構え方に差がなくなります。
これだけでもある程度は弾きやすくなるはずです。
でも…これだけだと克服できない問題があります。
立っているときはギターが宙ぶらりんなので、ギターの重心によって、座っているときと角度が変わってしまうことがよくあります。
「ヘッド落ち」と言われるやつです。
ボディが軽いギター(SGタイプなど)は、ヘッドとボディの重量バランスが悪いです。
そのため、よくヘッド落ちしてしまいます。
これを左手で直しながら演奏していると、左手に余計な力が入ってしまうので、演奏するのはかなり難しくなります。
そこで・・・
2:右腕と脇腹で支点を作る(必見!!)
そこで、右腕の出番です!
右腕の、肘よりちょっと下あたりを、ギターのボディに乗せるように構えます。
(ちょうどホクロあるとこなので、分かりやすいですねw)
乗せたところがコチラ↓
こうすることで、腕の重みがギターにかかって、ギターを支えることができるようになります!
ちゃんと構えたらこんな感じ↓
こうすると、左手の自由度が一気に上がるので、左手に無駄な力を入れる必要がなくなります。
ヘッド落ちしてしまうギターでも、右腕で固定することで、ヘッド落ちの心配もナシ!
右腕はギターのボディに固定することになるので、「弾きづらいんじゃないか」と思う人もいるかもしれません。
でも、心配しなくて大丈夫です。
右腕の動きで重要なのは、腕の振りは小さくても手首から先がしなやかに動くことです。
右手は弾きづらくなるというよりも、むしろ理想的な動きをするための練習になります。
別の記事で書いたことがありますが、腕の回転は尺骨を軸にして行われます。
腕の内側と胴体でギターのボディをはさむように構えてみましょう。
腕の回転を活かしやすくなりますよ!
他にも、右腕を使うメリットがあります。
それは、「手元が見やすくなること」です。
座ってギターを弾いているとき、立っているときよりも手元が見やすいと思いますよね?
それは、ギターの面がまっすぐ前方ではなくて、少し斜め上方向を向いているからです。
立って弾いていると、ギターの面を斜め上に向けるには少しコツが必要になってきます。
右腕でギターのボディを押さえるのは一緒です。
ギターの上側から腕で押さえているので、ギターの下側を腰骨に乗せる感じでストラップを調節してみましょう。
こんな感じの位置に調節すると、ギターの面が少し上向きになっているのが分かると思います。
この状態だと、左手の自由度をキープしたままボディを斜め上方向に向けられるので、首を少し傾けるだけで、楽に指板を見ることが出来ます。
※くれぐれもガッツリ見すぎて猫背にならないように!
まとめ:ストラップ調節と右腕で、立っても安定した演奏ができる!
お疲れさまでした!
立って弾くことが難しいと感じていたら、まずは今回紹介したような2つのポイントに気をつけて弾いてみてください。
大事なことは、なるべく座っているときと立っているときで、同じような感覚で弾けるような工夫をすることです。
右腕と胴体での固定さえ上手くできれば、かなり座った状態に近い感覚になります。
ぜひ試してみて下さい!